代々木一丁目書店事務所内強盗殺人事件|売上金を運んだ51歳店員が襲われた未解決事件

公開日 2026年3月23日
最終更新 2026年7月31日

代々木一丁目書店事務所内強盗殺人事件は、2007年12月10日午後9時ごろ、東京都渋谷区代々木1丁目の書店事務所内で、男性従業員が頭部などを鈍器のようなもので殴られ、現金入りの手提げ金庫が奪われた強盗殺人事件である。現在でも犯人は逮捕されておらず、事件は未解決である。警視庁の公開捜査一覧と原宿警察署の案内には現在も本件が掲載され、特別捜査本部が情報提供を求めている。

POINT
この記事でわかること
  • 2007年12月10日夜、代々木の書店事務所で何が起きたのか 男性従業員が襲われ、現金入り手提げ金庫が奪われた経緯
  • 薄緑色の目出し帽と灰色ジャンパーの不審な男に関する目撃情報 事件約1か月前の空き巣被害と現在の未解決状況
  • 代々木一丁目書店事務所内強盗殺人事件が発生してから事件が発覚するまでの経緯

代々木一丁目書店事務所内強盗殺人事件発覚日時2007年12月10日午後9時ごろ発覚場所東京都渋谷区代々木1丁目37番5号の書店事務所内の概要

事件名代々木一丁目書店事務所内強盗殺人事件発覚日時2007年12月10日午後9時ごろ発覚場所東京都渋谷区代々木1丁目37番5号の書店事務所内
被害男性書店従業員(当時51歳)
現在の状況代々木一丁目書店事務所内強盗殺人事件は、2007年12月10日午後9時ごろ、東京都渋谷区代々木1丁目の書店事務所内で、男性従業員が頭部などを鈍器のようなもので殴られ、現金入りの手提げ金庫が奪われた強盗殺人事件である。現在でも犯人は逮捕されておらず、事件は未解決である。警視庁の公開捜査一覧と原宿警察署の案内には現在も本件が掲載され、特別捜査本部が情報提供を求めている。

2007年12月10日夜、代々木の書店事務所で何が起きたのか 男性従業員が襲われ、現金入り手提げ金庫が奪われた経緯

現場は東京都渋谷区代々木1丁目37番5号にあった書店事務所である。警視庁は現在もこの住所を公式事件ページで公開している。当時の報道では、現場は「金港堂書店」の事務所で、商業ビル内に設けられていた。被害男性は同書店に勤務する51歳の従業員だった。事務所内で異変が起き、男性が倒れているのが発見される。男性は頭部や顔付近を鈍器のようなもので激しく殴られており、意識不明の重体だった。

警察は当初から、単なる転倒事故ではなく、何者かによる襲撃事件として捜査を開始した。

被害男性は売上金入りの手提げ金庫を運んでいたとされる

本件が強盗事件として捜査された大きな理由が、現場から金品が失われていたことである。当時の報道では、被害男性は書店の営業を終える時間帯に、売上金が入った手提げ金庫を事務所へ運んでいたとされている。その後、事務所から手提げ金庫がなくなっていることが判明した。中には現金約9万8000円が入っていたと報じられている。

このため、警視庁は何者かが金品を奪う目的で男性を襲撃した可能性を捜査した。男性が後に死亡したことで、事件は強盗殺人として扱われることになる。ただし、犯人が最初から男性の殺害まで計画していたのか、金庫を奪う過程で激しい暴行に及んだのかは判明していない。犯人が逮捕されていないため、具体的な犯行動機や心理は未解明である。

鈍器のようなもので頭部を殴打、13日後に死亡

被害男性に対する攻撃は、生命に直結するほど重大なものだった。報道では、男性は頭部を鈍器のようなもので殴られ、脳挫傷などの重傷を負ったとされている。発見後、病院へ搬送されましたが意識は戻らなかった。そして2007年12月23日、男性は死亡。事件発覚から13日後だった。

12月10日の時点で男性が現場で即死していたわけではないことである。襲撃後に重体で搬送され、その後死亡したという経過をたどっている。凶器そのものが回収されたのか、どのような形状だったのかについて、現在の警視庁公式ページは詳しく公表していない。そのため、特定の工具や武器を犯行凶器と断定することはできない。

薄緑色の目出し帽と灰色ジャンパーの男

事件には、犯人特定につながる可能性のある重要な目撃情報がある。警視庁が現在も公式に公開している被疑者の特徴は、「薄緑色の目出し帽のようなものを被り、灰色のジャンパーを着た男」である。目出し帽のようなものを着用していた点は、顔を見られることを避ける目的だった可能性を想起させる。ただし、犯人がどの段階から着用していたのか、犯行前から周辺をうろついていたのかは公表されていない。

当時の一部報道や後年の資料では、男について身長約170センチ、がっちりした体格だったとの目撃情報も伝えられている。一方、警視庁の現在の公式事件ページが明確に掲載しているのは、薄緑色の目出し帽のようなものと灰色のジャンパーである。本記事では、犯人像を必要以上に広げず、この公式情報を中心に整理する。

犯人は売上金が運ばれる時間を知っていたのか

本件で大きな疑問となるのが、犯人がなぜ午後9時ごろの書店事務所を狙ったのかという点である。報道された事件像では、被害男性は店舗側から売上金入りの手提げ金庫を事務所へ運んでいたとされている。もし犯人がその行動を把握していたのであれば、書店の閉店作業や売上金管理の流れを知っていた可能性が考えられる。

その場合、犯人が事前に店を観察していた、過去に利用したことがあった、内部事情を何らかの方法で知った、といった可能性が浮上する。しかし、警視庁が「内部事情を知る人物の犯行」と公的に確定した事実はない。偶然その時間帯に侵入した可能性も含め、犯人が売上金移動をどこまで把握していたのかは不明である。

事務所内で待ち伏せしていた可能性はあるのか

後年の事件紹介では、犯人が事務所内で待ち伏せし、男性が売上金を持って入ってきた直後に襲った可能性が語られている。この見方が注目される背景には、被害男性が売上金入りの金庫を運んでいたとされることや、現場で激しい争いが長時間続いたことを示す情報が乏しい点がある。

ただし、待ち伏せが確定判決によって認定されたわけではない。犯人は未逮捕であり、侵入時刻や事務所内での正確な動きも完全には明らかになっていない。犯人が男性の後をつけて事務所へ入ったのか、先に侵入していたのか、別の目的で建物内にいたのか。事件解明には、この犯行前後の動線が重要である。

事件約1か月前にも事務所が空き巣被害に遭っていた

本件には、さらに不可解な前史がある。当時報道を基にした複数の事件資料によると、現場となった書店事務所は事件の約1か月前にも空き巣被害に遭っていた。その際には窓ガラスが割られ、据え付け型の金庫が狙われたとされている。金庫が移動させられ、ダイヤル部分にも何らかの操作が加えられたものの、開けることはできなかったとの情報がある。

一方、12月10日の強盗殺人事件では、報道上、据え付け金庫ではなく被害男性が運んでいた手提げ金庫がなくなっていた。約1か月前の空き巣と今回の強盗殺人が同一人物によるものなのかは、公的に確定していない。しかし、同じ事務所が短期間に繰り返し狙われたとすれば、警察が関連性を検討した可能性は十分にある。

前月の空き巣犯と強盗殺人犯は同一人物なのか

この事件をめぐり最も関心を集める説の一つが、「11月の空き巣犯が再び現場へ来たのではないか」という見方である。もし前月の犯人が据え付け金庫を開けられず、事務所内の状況や金銭管理方法を把握したのであれば、再度侵入する動機が生じる可能性はある。さらに、前回の侵入で建物構造や出入口を知った人物なら、次の犯行を実行しやすくなることも考えられる。

しかし、これはあくまで可能性である。前月の空き巣事件と12月の強盗殺人を同一犯とするDNA鑑定結果、指紋一致、犯人供述などは公表されていない。「空き巣と殺人は同一犯」と断定することはできない一方、短期間に同じ事務所が狙われた事実関係は、事件を考えるうえで重要な点である。

なぜ約9万8000円のために命まで奪ったのか

報道された被害額は現金約9万8000円である。強盗殺人という極めて重大な結果に対し、奪われた金額は巨額とはいえない。ただし、犯人が事前に金庫内の正確な金額を知っていたとは限らない。書店の売上金を狙ったのであれば、実際より多額の現金が入っていると考えていた可能性もある。

また、男性に顔を見られたため口封じを図った、抵抗されたため暴行が激化した、といった可能性も一般論としては考えられる。しかし、犯人が逮捕されていない以上、なぜ頭部を激しく殴打したのかという真の理由は分かっていない。被害額の少なさだけから「金銭以外の怨恨があった」と断定することもできない。

捜査特別報奨金制度の対象になった時期もあった

本件は過去に、警察庁の捜査特別報奨金制度の対象となった事件としても知られている。事件解決や被疑者検挙に結びつく有力情報に対し、上限300万円の報奨金が設定された時期があった。これは、捜査機関が広く一般から情報を集める必要性が高いと判断した事件であることを示す。

ただし、現在も同じ300万円の公的報奨金が継続しているとは確認できない。過去に報奨金対象だったことと、現在も応募期間中であることは別である。現在確実に確認できるのは、警視庁が本件を公開捜査中の事件として掲載し、原宿警察署の特別捜査本部が情報提供を受け付けていることである。

現在も警視庁の公開捜査一覧に掲載

現在も、代々木一丁目書店事務所内強盗殺人事件は未解決である。犯人として逮捕・起訴された人物はおらず、刑事裁判も開かれていない。そのため判決や確定刑も存在しない。警視庁の「公開捜査一覧」には現在も事件名が掲載されている。また、原宿警察署の公式ページでも「公開捜査中の事件」として本件が案内されている。

警視庁は現場付近で不審な人物や車両を見た人、物音や争う声を聞いた人、服に血が付いた人物を見た人などからの情報を求めている。事件から18年以上が経過していても、当時の目撃情報、事件後に誰かから聞いた話、不自然な行動をした人物に関する記憶が、既存の捜査資料と結びつく可能性がある。

警視庁が現在も求めている情報

警視庁は現在でも公式に情報提供を求めている。特に次のような情報が重要である。

  • 2007年12月10日夜、現場付近で不審な人物を見た
  • 薄緑色の目出し帽のようなものを着用した男を見た
  • 灰色のジャンパー姿の不審な男に心当たりがある
  • 現場付近で不審な車両を見た
  • 大きな物音や争う声を聞いた
  • 事件前後に服へ血が付いた人物を見た
  • 事件後に急に金を持つようになった人物を知っている
  • 事件について過去に気になる話を聞いたことがある

警視庁が公式に案内している情報提供先は、原宿警察署・代々木一丁目書店事務所内強盗殺人事件特別捜査本部「03-3401-9963」である。原宿警察署の代表電話「03-3408-0110」も掲載されている。警視庁公式サイトから事件・事故に関する情報提供を行うこともできる。

犯人がすでに外見を大きく変えている可能性はある。しかし、事件当時の服装、建物への出入り、犯行後の負傷や血痕、金銭状況などを知る人物が存在する可能性は残されている。

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