和光市本町女性看護師殺人事件|78歳看護師が自宅で殺害、22年続く未解決捜査

公開日 2026年3月25日
最終更新 2026年8月28日

事件ステータス

発生年月日
2004年
都道府県
埼玉県
事件分類
未解決事件 / 殺人事件
事件状況
未解決

2004年4月9日午前10時30分ごろ、埼玉県和光市本町のワンルームマンションで、当時78歳の女性看護師が死亡しているのが見つかった。埼玉県警は、女性が首を絞められて殺害された事件として現在も捜査を続けている。

女性が最後に確認されたのは3月31日午後5時40分ごろ。勤務先を昼ごろ早退した後、自宅近くを歩く姿を同僚の看護師が目撃していた。そこから遺体発見まで約9日間、本人の足取りは公表資料上途絶えている。犯人の年齢、性別、服装、侵入方法、動機はいずれも公表されていない。

最終確認2004年3月31日午後5時40分ごろ
遺体発見2004年4月9日午前10時30分ごろ
場所埼玉県和光市本町の4階建てワンルームマンション
被害者女性看護師・当時78歳
死因首を絞められたことによる死亡
最寄り和光市駅から南西約900メートル
犯人像公表なし
現在未解決。朝霞警察署が情報提供を受付中

3月31日昼、勤務先を早退

埼玉県警の公式ページによると、女性は3月31日の昼ごろ勤務先を早退した。早退した理由や、その時点で体調不良があったのか、誰かと約束していたのかは公表されていない。

その日の午後5時40分ごろ、自宅近くを歩いているところを同僚の看護師が目撃した。県警が現在公表している最後の生存確認は、この目撃である。

「最後の目撃」と「殺害時刻」は同じではない

3月31日午後5時40分に目撃されたことは、その時点で女性が生存していたことを示す。しかし、その直後に殺害されたと確定しているわけではない。

遺体が見つかった4月9日までには約9日間の幅がある。県警の現行ページは死亡推定時刻を公表しておらず、犯行が3月31日夜だったのか、その後の日だったのかを外部から確定することはできない。

現場は和光市駅から約900メートルの集合住宅

現場は東武東上線・東京メトロの和光市駅から南西へ約900メートル、4階建てワンルームマンションの一室だった。

駅から徒歩圏にあり、住宅や店舗、道路を通る人もいる地域である。一方、集合住宅という性質上、住人以外の訪問者や配達員などが出入りしても、それだけで不審者と認識されるとは限らない。

4月9日、室内で死亡しているのを発見

4月9日午前10時30分ごろ、女性は自宅マンション内で死亡しているのが見つかった。県警は首を絞められて死亡したと公表し、病死や事故ではなく殺人事件として扱った。

現在の公式ページは、発見者が誰だったのか、玄関が施錠されていたのか、室内が荒らされていたのか、金品がなくなっていたのかといった現場の詳細を明らかにしていない。

未解決事件では、犯人だけが知る情報を照合するため、捜査機関が現場の詳細を公開しないことがある。本件でどの情報がその目的で非公表なのかまでは明らかにされていない。

そのため、ネット上で語られる室内状況や侵入方法を、県警が認定した事実として扱うことはできない。

凶器や首を圧迫した方法も公表されていない

「首を絞められて殺害」と公表されているが、素手による圧迫だったのか、ひもや布などが使われたのかは明らかにされていない。

使用された物が特定されれば、現場にもともとあった物か、犯人が持ち込んだ物かが犯行準備を考える材料になる。しかし、本件ではその情報自体が公開されていないため、計画的犯行か突発的犯行かを断定できない。

強盗目的か、顔見知りかという動機も未公表

高齢の女性が自宅で殺害された事件では、金銭目的、顔見知りとのトラブル、無差別的な侵入など様々な可能性が考えられる。

しかし埼玉県警は、本件について盗まれた金品の有無や、特定の人間関係を公表していない。したがって「強盗殺人だった」「知人の犯行だった」といった説明は、現時点の公表資料からは裏付けられない。

78歳で看護師として勤務を続けていた

被害女性は78歳で、事件直前まで看護師として勤務していた。高齢であっても継続して仕事へ出ていたことから、勤務先では出勤状況や連絡の有無が普段の生活を確認する重要な手掛かりになった。

3月31日に早退し、その日の夕方には同僚が自宅近くで見ている。職場から自宅周辺までの移動は確認されている一方、その後の生活の動きが途切れたことが事件の時間軸を考える出発点となった。

県警は犯人の具体的な特徴を示していない

埼玉県警の未解決事件ページには、犯人の似顔絵、推定年齢、身長、服装、使用車両などの手配情報が掲載されていない。

これは「犯人像が分かっているが公開していない」と断定できる意味でも、「何の手掛かりもない」と断定できる意味でもない。公表できる範囲で、現在は特定の人物像を示さず広く情報提供を求めている状態である。

県警が求めるのは、不審人物や車両の目撃情報

県警は現在、犯人を知っている人だけでなく、現場付近で不審な人物や車両を見た人、事件について話したいことがある人へ情報提供を呼び掛けている。

呼び掛けの対象が特定の車種や人物像に限定されていないことも本件の特徴である。

事件当時の和光市本町で、普段は見かけない人物や車両、被害女性に関する会話など、広い範囲の情報が対象となっている。

22年以上が経過した事件では、当時は重要だと思わなかった目撃や会話が後から意味を持つことがある。特定の日時を完全に覚えていなくても、勤務記録や写真、手帳など別の資料と照合できる場合がある。

朝霞警察署が専用窓口を設けている

情報提供先は埼玉県警朝霞警察署刑事課。代表電話のほか、事件情報用のフリーダイヤル「0120-754-555」が案内されている。

県警は情報提供者の秘密を厳守すると明記している。事件当時のマンション周辺、被害女性の勤務先や生活圏での記憶が、現在も捜査対象となっている。

2025年末更新の公式ページでも「未解決凶悪事件」

埼玉県警の事件ページは2025年12月1日に更新され、2026年8月現在も「未解決凶悪事件一覧」に掲載されている。

逮捕、送検、起訴された人物がいるとの公表はない。被疑者を特定した事件ではなく、犯人そのものを追っている公開捜査の段階が続く。

県警の未解決凶悪事件一覧は、本件を平成16年発生事件として現在も掲載している。

個人名を挙げた指名手配ページではないため、特定の人物が犯人と疑われているとの情報を外部から補うことは避けるべきである。

2010年の法改正で、殺人罪の公訴時効は廃止

事件が起きた2004年当時、殺人罪には公訴時効があった。その後、2010年の刑事訴訟法改正で、死刑に当たる殺人などの公訴時効は廃止された。

本件は2010年の改正時点で旧制度上の時効が完成していなかったため、現在は年月の経過だけで殺人罪の起訴ができなくなる事件ではない。犯人が特定され、必要な証拠が得られれば刑事手続へ進むことができる。

公表されていないことを推測で埋めないことが重要

この事件で公的に確認できる事実は多くない。3月31日の早退と午後5時40分の最終目撃、4月9日の遺体発見、首を絞められた殺人、和光市本町のマンションという骨格が中心である。

玄関の状態、被害品、交友関係、犯人の性別や年齢、死亡日時などを推測で補うと、捜査機関が確認していない「犯人像」を作ることになる。未解決事件では、判明している事実と公表されていない部分を分けたまま記録する必要がある。

参考資料・出典

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