明石父親ミイラ化遺体事件|次男が6年間放置し年金約920万円を詐取

公開日 2026年6月26日
最終更新 2026年8月14日

明石80代父親ミイラ化遺体事件は、兵庫県明石市の民家で高齢男性のミイラ化した遺体が見つかり、同居していた次男が死体遺棄と年金詐欺の罪に問われた事件である。神戸地裁は2022年4月18日、次男に懲役2年8か月の実刑判決を言い渡した。父親を殺害した事件ではなく、死亡後の遺体放置と年金の不正受給が裁かれた事件である。

項目内容
一般的な呼称明石80代父親ミイラ化遺体事件
発生場所兵庫県明石市鳥羽の民家
父親の死亡時期2015年12月下旬
父親の死亡時年齢74歳
遺体発見2021年12月22日
遺体の状態1階和室でミイラ化
同居家族長男と次男
次男の年齢逮捕時42歳、判決時43歳
主な罪名死体遺棄、詐欺
年金の入金回数37回
詐取額合計約920万円
求刑懲役4年
一審判決2022年4月18日、神戸地裁が懲役2年8か月
事件の性質殺人ではなく、死亡後の死体遺棄と年金詐欺
現在判決を変更する再審などの公表なし

2015年12月、父親が自宅の和室で死亡

父親は長男、次男とともに、明石市鳥羽の民家で3人暮らしをしていた。神戸地裁の判決で認定された死亡時期は、2015年12月下旬である。父親は当時74歳で、自宅1階の和室で死亡していた。次男は父親が死亡していることを知りましたが、警察、消防、医療機関、市役所などへ連絡しなかった。葬儀や死亡届の手続きも行わず、そのまま遺体を室内へ残している。

年月が経過する中で遺体は腐敗し、発見時にはミイラ化していた。

父親と次男は明石市内の住宅で同居していた。父親は2015年12月に室内で死亡したが、次男は救急、警察、医療機関へ連絡せず、死亡届も提出しなかった。死亡直後の状況を第三者が確認しなかったため、発見時には詳しい経過を復元しにくくなっていた。司法解剖で事件性が確認されなければ、刑事責任の中心は死体遺棄や年金詐取など死亡後の行為となる。兵庫県明石市で確認された経過を読む際には、家族が同居していても、生活空間が分断され、地域や行政との接触が乏しい場合には死亡の把握が遅れる。

父親の年金を頼りに生活|死亡を届けなかった次男

次男が父親の死亡を隠した背景には、年金収入があった。次男は無職で、父親の老齢年金を生活費として頼りにしていた。父親の死亡を届け出れば年金の支給が止まり、生活できなくなると考えたとされている。逮捕後、次男は「父の年金を頼りに生活していたので、黙ったままにしていた」という趣旨の供述をし、裁判でも起訴内容を認めた。

死亡した家族との別れを受け入れられず遺体を放置した事案とは異なり、本件では年金を受け取り続けるという経済的な目的が明確に認定されている。

年金を受け取る権利は、受給者本人が死亡した時点で消滅する。遺族には死亡を届け出る必要があり、死亡後に振り込まれた金銭は返還しなければならない。しかし次男は死亡届を出さず、父親が生存しているように装った。その結果、父親名義の銀行口座へ老齢年金が支給され続ける。

判決によると、父親の死亡後に行われた入金は37回、合計約920万円に上った。このため次男は、遺体を放置した死体遺棄罪だけでなく、年金をだまし取った詐欺罪にも問われた。

福祉担当職員が何度訪問しても父親に会えなかった

事件発覚のきっかけは、明石市の福祉担当職員による安否確認だった。職員は高齢者である父親の状況を確認するため、繰り返し自宅を訪問した。しかし、何度訪ねても本人と直接会うことができない。家族からは外出しているといった説明がされていたとみられますが、不自然な状態が続いたため、2021年12月、職員が明石署へ通報した。

警察官が自宅へ入り、1階の和室を調べたところ、男性の遺体を発見。遺体は長期間の放置によってミイラ化していた。行政職員が本人との面会にこだわり、警察へつないだことが、約6年間続いた遺体放置と年金詐取を終わらせるきっかけとなった。

事件発覚直後の報道では、父親の遺体は2019年12月ごろから約2年間放置された疑いがあると伝えられていた。発見時点では遺体の身元や正確な死亡時期が確定しておらず、警察は遺体の状態や家族の説明などから容疑事実を構成していたためである。その後の捜査や年金記録の確認によって、父親は2015年12月下旬に死亡し、実際の放置期間は約6年間だったことが明らかになった。

同居する兄弟を死体遺棄容疑で逮捕

兵庫県警明石署は2021年12月22日、父親とみられる遺体を自宅に放置した疑いで、同居していた40代の兄弟を逮捕した。逮捕時、次男は遺体を放置したことを認め、父親の年金を頼りにしていたと説明した。一方、会社員だった長男は「父が死んでいたことは知らなかった」という趣旨で容疑を否認している。

その後、死体遺棄と詐欺の罪で公判を受け、実刑判決を言い渡されたのは次男である。長男については、逮捕後の最終的な刑事処分が広く報じられていない。同じ家に住んでいたという事実だけで、遺体の存在や死亡時期を認識していたと断定することはできない。死体遺棄罪の成立には、死亡の事実を知りながら遺体を放置したことの証明が必要である。

2022年4月18日、神戸地裁で次男の判決公判が開かれた。検察側の求刑は懲役4年。裁判所は死体遺棄罪と詐欺罪の成立を認め、次男に懲役2年8か月の実刑判決を言い渡した。判決は、実の父親の遺体を約6年間にわたり放置したことで、死者の尊厳が著しく害されたと指摘した。

さらに、父親の死亡を隠し、年金によって生活しようとした動機は身勝手であり、約920万円について被害弁償も行われていないとして、実刑が相当と判断している。

父親を殺害した事件ではない

遺体が長期間放置され、ミイラ化していたことから、殺人事件と誤解されることがある。しかし、遺体発見時の報道では目立った外傷は確認されておらず、次男が父親を殺害したとして逮捕・起訴された事実もない。次男に言い渡された判決の罪名は、死体遺棄罪と詐欺罪である。

死体遺棄罪は、遺体を山林などへ運んで捨てた場合だけでなく、葬祭義務のある同居家族が死亡を知りながら、適切な手続きをせず長期間放置した場合にも成立する。

現在も公表されている主な経過は、次のとおりである。

一審判決後、控訴審や再審によって結論が変更されたとの公表はない。実刑判決からすでに数年が経過していますが、服役状況や出所時期などは個別に公表されていない。

父親は自宅内で死亡した後、約6年間も葬られないまま和室に残された。次男は年金を失うことを恐れ、行政や警察へ連絡しなかった。その結果、遺体の尊厳が損なわれただけでなく、多額の公的年金が不正に支給されている。一方、事件発覚につながったのは、高齢者本人と直接会えない状態を見過ごさなかった福祉担当職員だった。

家族が「元気にしている」「外出中」と説明しても、本人の姿を長期間確認できなければ、第三者による安否確認が必要である。明石80代父親ミイラ化遺体事件は、年金不正受給の問題だけでなく、家族の孤立、高齢者の見守り、行政機関による対面確認の重要性を示した事件である。

明石80代父親ミイラ化遺体事件で確認された追加経過

父親は2015年12月下旬、74歳で自宅内において死亡した。次男は死亡を知りながら届け出ず、遺体を1階の和室へ約6年間放置していた。さらに、父親が生きているように装い、父親名義の口座へ老齢年金を37回振り込ませ、合計約920万円をだまし取ったと認定されている。

事件が発覚したのは2021年12月。福祉担当職員が何度訪問しても父親と会えなかったことから警察へ通報し、自宅を調べた警察官がミイラ化した遺体を発見した。

明石80代父親ミイラ化遺体事件の基本情報を補足

一般的な呼称は明石80代父親ミイラ化遺体事件。発生場所は兵庫県明石市鳥羽の民家。父親の死亡時期は2015年12月下旬。遺体発見は2021年12月22日。遺体の状態は1階和室でミイラ化。次男の年齢は逮捕時42歳、判決時43歳。詐取額は合計約920万円。一審判決は2022年4月18日、神戸地裁が懲役2年8か月。事件の性質は殺人ではなく、死亡後の死体遺棄と年金詐欺。現在は判決を変更する再審などの公表なし。

明石市の民家で、高齢の父親のミイラ化した遺体が発見された事件である。次男が遺体を約6年間放置し、父親の老齢年金約920万円をだまし取ったとして有罪となった。2015年12月下旬、74歳で死亡したと認定されている。遺体発見時には生存していれば80歳前後となるため、「80代父親」と報じられた。

神戸地裁判決では、2015年12月下旬から2021年12月までの約6年間と認定されている。事件発覚直後には約2年間と報じられましたが、その後の捜査で死亡時期が判明した。明石市の福祉担当職員が何度訪問しても父親本人と会えず、不審に思って警察へ通報したためである。

父親名義の口座へ37回にわたり入金された、合計約920万円である。2022年4月18日、神戸地裁が死体遺棄と詐欺の罪で懲役2年8か月の実刑判決を言い渡した。次男は父親の死亡後に遺体を放置し、年金を不正受給したとして、死体遺棄罪と詐欺罪に問われた。

明石市の福祉担当職員が父親本人に会えない状態を不審に思い、警察へ通報したことから遺体が発見された。次男は父親の死亡後も年金を受け取り続け、神戸地裁は死体遺棄と詐欺の罪で懲役2年8か月を言い渡した。殺人が認定された事件ではない。

2015年12月、兵庫県明石市の住宅で暮らしていた父親(当時74歳)が死亡した。次男は死亡を届けず、遺体を室内へ置いたまま生活し、2021年12月に市の福祉担当者が確認するまで約6年間発見されなかった。父親の年金は死亡後も口座へ振り込まれ、次男は37回分、約920万円を引き出して生活費などに使った。遺体はミイラ化していたが、解剖で第三者が死亡させた事実は確認されず、刑事責任は死体遺棄と年金をだまし取った詐欺が中心となった。神戸地裁は2022年4月18日、次男に懲役2年8月を言い渡した。判決は長期間の遺体放置と継続的な年金受給を重く見ながら、生活状況や反省なども考慮した。

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