
事件概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 事件名 | 栃木県上三川町強盗殺人事件 |
| 発生日時 | 2026年5月14日 |
| 発生場所 | 栃木県上三川町上神主 |
| 被害者 | 富山英子さん(当時69歳) |
| 犯人 | 少年4人、竹前海斗容疑者、竹前美結容疑者ら(逮捕) |
| 犯行種別 | 強盗殺人・強盗殺人未遂 |
| 死亡者数 | 1人 |
| 判決 | 捜査中 |
| 動機 | 金品奪取目的とみられる |
| 特徴 | 闇バイト型犯罪、少年実行役、指示役存在、組織的犯行 |
事件の注目ポイント
本事件は、近年全国で相次ぐ「闇バイト型強盗事件」の中でも、実行役に複数の少年が投入され、高齢女性が殺害された極めて重大な強盗殺人事件である。
特に注目されたのは、実行犯として逮捕された少年らの背後に、指示役夫婦やさらに上位の統括役が存在していた疑いが浮上した点である。捜査が進むにつれ、単独犯や場当たり的な犯行ではなく、SNSや秘匿性の高い通信アプリを利用した組織犯罪の構造が明らかになった。
また、被害者宅には被害女性の息子2人も在宅しており、犯人グループは家族全体を制圧する前提で侵入したとみられている。単なる窃盗目的を超えた極めて危険な犯行であり、闇バイト問題の深刻さを改めて社会に示した事件となった。
事件の発生
2026年5月14日午前9時半頃、栃木県上三川町上神主の住宅に複数の男が侵入した。
住宅内では富山英子さん(69)が襲われ、胸部などを刃物様の凶器で刺され死亡した。
当時、住宅には富山さんの息子2人もおり、バールのような工具で頭部を殴打され重傷を負った。犯人らは金品を物色していたとみられ、警察は強盗殺人事件として捜査本部を設置した。
犯行状況
捜査の結果、実行役として16歳の少年4人が関与していたことが判明した。
防犯カメラ映像の解析から、少年らは同じ場所から侵入したのではなく、
- 正面から侵入
- 塀を乗り越えて侵入
- 別方向から侵入
など、それぞれ異なる経路を使用していたことが判明している。警察は事前に役割分担が行われていたとみている。
さらに、少年の一人は「同じ学年の仲間に誘われた」と供述しており、実行役の募集・勧誘役の存在も浮上した。
捜査経過
実行役の逮捕
事件当日、現場周辺で16歳少年1人が確保された。
その後の捜査により、少年4人の関与が判明した。
指示役夫婦の逮捕

2026年5月、警察は神奈川県在住の
- 竹前海斗容疑者(28)
- 竹前美結容疑者(25)
を強盗殺人容疑で逮捕した。
警察は両容疑者を実行役に指示を出した「指示役」とみて捜査を進めている。
上位指示役の浮上
押収したスマートフォン解析の結果、竹前容疑者らのさらに上位に位置する人物の存在が判明した。

捜査本部は、事件を主導した疑いがある益田和彦容疑者(48)の逮捕状を取得。事件後に中国へ出国し、その後東南アジア方面へ逃亡した可能性があるとして公開手配している。
現在の捜査状況
2026年6月現在、警察は事件を
「匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)」による組織的強盗殺人
として捜査している。
また、実行役少年らについては、富山さん殺害だけでなく、息子2人への襲撃についても強盗殺人未遂容疑で再逮捕されている。
さらに、実行役を集めたとされるリクルーター役の存在も浮上しており、警察は事件の全容解明を進めている。
裁判
2026年6月現在、公判は開始されていない。
今後の裁判では、
- 各被告の役割
- 指示系統
- 上位指示役の関与
- 強盗計画の立案者
- 少年らの責任能力と量刑
などが主要な争点になるとみられる。
特に実行役が少年であることから、逆送の可否や刑事処分の内容にも注目が集まっている。
関連事件
狛江強盗殺人事件
闇バイト実行犯が高齢女性宅を襲撃し死亡させた事件。匿名・流動型犯罪グループの存在が社会問題化した。

広域連続強盗事件
ルフィグループによる一連の強盗事件。SNSを通じて実行役を募集する手口が共通する。

関連事件
社会的影響
本事件は、闇バイトが単なる窃盗や受け子ではなく、殺人にまで発展する重大組織犯罪へ変質している現実を改めて示した。
また、実行役の多くが未成年者だったことから、
- SNSを利用した犯罪勧誘
- 若年層の犯罪利用
- トクリュウ対策
の必要性が強く議論される契機となった。
現在の位置づけ
栃木県上三川町強盗殺人事件は、2020年代後半の日本における闇バイト犯罪の象徴的事件の一つとして位置付けられている。
事件は現在も捜査継続中であり、
- 上位指示役の逮捕
- 指示系統の解明
- 実行役募集の実態
が今後の最大の焦点となっている。

