鹿児島県日置市5人殺害事件|岩倉知広被告に二審も死刑・最高裁上告中

公開日 2026年3月9日
最終更新 2026年7月31日
カテゴリー 2010年代 大量殺人事件 死刑

鹿児島県日置市5人殺害事件は、2018年3月末から4月6日にかけて、鹿児島県日置市で親族ら5人が相次いで殺害された事件である。現在も上告審の結論は出ておらず、岩倉被告の死刑判決は確定していない。

POINT
この記事でわかること
  • 父親と祖母が殺害され、遺体を埋められた経緯
  • 安否確認に訪れた3人まで殺害された理由
  • 5人の被害者と岩倉知広被告との関係
  • 父親への正当防衛を主張した弁護側と裁判所の判断
  • 妄想性障害や統合失調症をめぐる複数の精神鑑定
  • 一審と控訴審が完全責任能力を認めた理由
  • 現在も死刑が確定していない理由
項目内容
一般的な呼称鹿児島県日置市5人殺害事件、日置市男女5人殺害事件
発生期間2018年3月31日から4月6日
発生場所鹿児島県日置市東市来町湯田の住宅など
死亡者5人
被害者岩倉久子さん(89歳)、岩倉正知さん(68歳)、岩倉孝子さん(69歳)、坂口訓子さん(72歳)、後藤広幸さん(47歳)
被告人岩倉知広
事件当時の年齢38歳
事件当時の職業無職
被害者との関係父親、祖母、伯父の妻、その姉、伯父の知人男性
殺害方法首を素手で絞めるなどして窒息死させたと認定
死体遺棄父親と祖母の遺体を日置市内の空き地へ埋めた
逮捕2018年4月7日、後藤さんへの殺人容疑で逮捕
起訴2019年1月23日、殺人と死体遺棄の罪で起訴
一審判決2020年12月11日、鹿児島地裁が死刑
控訴審判決2025年3月13日、福岡高裁宮崎支部が控訴棄却
上告弁護側が最高裁へ即日上告
現在最高裁に上告中。死刑判決は未確定

最初に祖母へ激しい暴行を加える

最初の事件は、2018年3月31日から翌4月1日までの間に起きた。岩倉被告は、近くに住む祖母の岩倉久子さん宅を訪れ、久子さんの言葉に腹を立てたとされている。一審と控訴審の認定では、岩倉被告は久子さんの顔などへ激しい暴行を加え、重篤な状態に陥らせた。

岩倉被告は、久子さんが自分や母親の悪口を言い、伯父とともに嫌がらせをしていると考えていた。裁判では、こうした認識に妄想性障害や統合失調症がどの程度影響していたのかが争われている。

祖母を助けようとした父親を殺害

久子さん宅には、岩倉被告の父親である岩倉正知さんもった。正知さんは救急車を呼ぼうとし、岩倉被告に帰宅するよう繰り返し求めたと認定されている。しかし、岩倉被告は住宅に残り続け、祖母への暴行を外部へ話さないよう求めた。

正知さんが包丁を持ち出すと、両者はもみ合いになった。岩倉被告は正知さんの背後から首へ腕を回すなどし、強い力で圧迫した。正知さんは、頸部圧迫による窒息で死亡している。裁判所は、父親が祖母を助けようとしていた中で起きた殺害と認定した。

弁護側は父親への正当防衛を主張

弁護側は、正知さんが包丁を持って向かってきたため、岩倉被告は自分の生命を守るために首を絞めたと主張した。父親を殺害するつもりはなく、包丁を落とさせて気絶させようとしただけだったとも訴えている。しかし、法医学的な鑑定では、正知さんの首は強い力で一定時間圧迫されていた。

舌骨や甲状軟骨が骨折するほどの力が加えられており、裁判所は殺意があったと判断した。正知さんが包丁を持ち出したのは、激しい暴行を受けた久子さんを守るためだったとも認定されている。岩倉被告は住宅から退去して危険を避けることが可能だったとして、一審と控訴審はいずれも正当防衛を否定した。

父親に続いて祖母を殺害

正知さんを殺害した後、岩倉被告は重篤な状態だった久子さんの首も圧迫した。岩倉被告は公判で、久子さんは首を絞める前にすでに死亡していた可能性があると主張している。しかし、久子さんの首の内側には、生存中に強く圧迫されたことを示す出血などが確認された。

捜査段階には、久子さんがまだ生きているかもしれないと思い、確実に殺害するため首を絞めたという趣旨の供述もしていた。裁判所は法医学者の証言や遺体の状態から、岩倉被告が殺意を持って久子さんを窒息死させたと認定した。

父親と祖母の遺体を空き地へ埋める

父親と祖母を殺害した後、岩倉被告は2人の遺体を住宅から運び出した。父親の車を使用し、住宅から離れた日置市内の空き地まで遺体を運んだとされている。その後、地面を掘って2人の遺体を埋めた。

控訴審は、遺体を隠すことで犯行の発覚を遅らせ、伯父に対する復讐を実行しやすくしようとした面があったと判断している。岩倉被告が遺棄場所や方法を選び、遺体を運んで埋めた行動について、精神障害の直接的な影響は認められないとされた。

父親の無断欠勤から異変が発覚

正知さんは、シルバー人材センターを通じて、市内の勤務先で働いていた。2018年4月4日、正知さんは予定されていた仕事を連絡なく欠勤した。人材センターの職員が携帯電話へ連絡しましたが、つながらなかった。

4月6日にも連絡が取れず、職員が久子さん宅を訪れる。その際、岩倉被告は、父親は県外へ出掛けているという趣旨の説明をした。不自然な欠勤が続いたため、人材センターは緊急連絡先となっていた正知さんの兄へ連絡した。

伯父の妻とその姉が安否確認へ向かう

正知さんの兄は仕事で県外にいたため、自分の妻である岩倉孝子さんへ、実家の様子を見に行くよう頼んだ。孝子さんは姉の坂口訓子さんとともに、久子さん宅を訪れる。2人は父親と祖母の安否を確認するために訪れただけであり、事件へ巻き込まれる理由はなかった。

確定前の一、二審判決は、岩倉被告が2人の来訪に怒り、犯行の発覚を免れる目的もあって殺害したと認定している。2人は住宅内で抵抗しましたが、首を絞められるなどして窒息死した。

安否確認を頼まれた後藤広幸さんも殺害

孝子さんと連絡が取れなくなったため、夫は近くに住む知人の後藤広幸さんへ安否確認を頼んだ。後藤さんは久子さん宅へ向かい、電話で状況を伝えようとしていた。岩倉被告は後藤さんが警察へ通報している様子を見て、間もなく警察が来ると考えたとされている。

そして、後藤さんを室内へ引き込み、首を絞めるなどして殺害した。控訴審は、岩倉被告が犯行の発覚を防ぐため、比較的冷静な判断で後藤さんを誘い込み、殺害したと認定している。父親と祖母の安否を確かめようとした人々が、相次いで命を奪われた。

警察官が住宅内で3人を発見

2018年4月6日午後、正知さんの兄は、妻や後藤さんと連絡が取れないとして警察へ相談した。日置署の警察官が久子さん宅へ駆け付け、午後3時45分ごろまでに住宅内で3人を発見する。孝子さんと訓子さんは、その場で死亡が確認された。

後藤さんは心肺停止の状態で搬送されましたが、死亡した。住宅には、家の住人である久子さんと正知さんの姿がなく、警察は2人の所在についても捜査を始めた。

現場近くを歩いていた岩倉知広被告を確保

事件発覚後、警察は正知さんの長男である岩倉知広被告の行方を追った。同日午後6時55分ごろ、警察官が現場から離れた市道を1人で歩いていた岩倉被告を発見する。警察は任意同行を求め、事情を聴いた。

岩倉被告が後藤さんの殺害を認める供述をしたため、翌4月7日、殺人容疑で逮捕されている。その後の取り調べで、父親と祖母も殺害し、遺体を埋めたという趣旨の供述をした。

供述に基づき父親と祖母の遺体を発見

2018年4月8日、警察は岩倉被告の供述に基づき、住宅から離れた空き地を捜索した。地中から、久子さんと正知さんの遺体が発見される。司法解剖の結果、2人を含む5人の死因は、いずれも首を圧迫されたことによる窒息死と判断された。

警察は4月28日、父親と祖母への殺人容疑で岩倉被告を再逮捕した。5月19日には、孝子さんと訓子さんへの殺人容疑でも再逮捕している。

死亡した5人の被害者

本事件で死亡した5人は、次のとおりである。

被害者年齢岩倉被告との関係
岩倉久子さん89歳祖母
岩倉正知さん68歳父親
岩倉孝子さん69歳父親の兄の妻
坂口訓子さん72歳孝子さんの姉
後藤広幸さん47歳伯父の知人

久子さんと正知さんは自宅で生活していた。ほかの3人は、2人と連絡が取れないことを心配して住宅を訪れた結果、殺害されている。裁判所は、5人に命を奪われるほどの落ち度はなかったと指摘した。

約7カ月半にわたる鑑定留置

事件では、岩倉被告の言動や過去の生活状況から、犯行時の精神状態を詳しく調べる必要があると判断された。鹿児島地検は2018年6月から鑑定留置を行い、刑事責任能力を調べる精神鑑定を実施する。鑑定留置は複数回延長され、約7カ月半に及んだ。

検察は、岩倉被告に刑事責任を問えると判断し、2019年1月23日、5人への殺人と父親・祖母の死体遺棄の罪で起訴した。起訴後にも、裁判所の手続きの中で別の精神鑑定が行われている。

妄想性障害をめぐり鑑定結果が分かれる

一審では、複数の精神科医による鑑定結果が証拠として取り調べられた。起訴前の鑑定医は、岩倉被告が妄想性障害に罹患し、祖母や伯父から迫害され、殺害されるという妄想を抱いていたと診断した。自閉スペクトラム症の特性もあり、精神障害が犯行へ強く影響したという見解を示している。

一方、起訴後に鑑定した医師は、妄想性障害は認めながらも程度は軽く、犯行には岩倉被告の衝動的、攻撃的、自己本位的な性格が大きく影響したと判断した。鹿児島地裁は後者の鑑定を基本的に信用し、妄想によって行動を支配されていた状態ではなかったと認定している。

精神障害と刑事責任能力は同じ問題ではない

精神障害が認められた場合でも、自動的に刑事責任がなくなるわけではない。刑事裁判では、犯行時に善悪を判断する能力があったか、その判断に従って行動を制御できたかが検討される。岩倉被告が病気や障害を抱えていたかという医学上の診断と、刑法上の心神喪失や心神耗弱に該当するかは別の判断である。

裁判所は、犯行前後の言動、被害者ごとの殺害理由、遺体を隠した行動などを総合した。精神障害の影響はあっても、善悪の判断能力や行動制御能力が著しく低下していたとは認められないとしている。また、精神疾患や発達障害のある人の多くは犯罪を起こさない。診断名だけを事件の原因として扱うべきではない。

一審で認めた部分と争った部分

岩倉被告の裁判員裁判は、2020年11月18日に鹿児島地裁で始まった。岩倉被告は、孝子さん、訓子さん、後藤さんの3人を殺害したことについて、大筋で認めた。一方、父親については包丁を持って向かってきたため、取り上げようともみ合いになったと主張した。

祖母についても、首を絞める前に暴行によって死亡していた可能性があるとして、起訴内容の一部を争った。弁護側は、精神障害の強い影響により心神耗弱状態だったとして、死刑ではなく無期懲役を求めている。

2020年12月、鹿児島地裁が死刑判決

2020年12月11日、鹿児島地裁は検察側の求刑どおり、岩倉知広被告へ死刑を言い渡した。判決は、父親と祖母を含む5人への殺意と殺人行為を認定した。父親の殺害について正当防衛は成立せず、祖母も生存中に首を圧迫されて死亡したと判断している。

精神状態については、妄想性障害の影響が一部にあった可能性を認めながらも、その程度は軽微だったとした。5人を殺害し、父親と祖母の遺体を遺棄した結果は極めて重大であり、死刑を回避できないと結論付けている。弁護側は判決当日に控訴した。

控訴審で新たな精神鑑定を実施

控訴審は福岡高裁宮崎支部で審理された。弁護側は、一審が妄想性障害の影響を過小評価しており、完全責任能力の認定には誤りがあると主張した。控訴審では新たな精神鑑定が行われ、鑑定医は岩倉被告について、重度の統合失調症に罹患していたとの見解を示している。

父親の殺害時に一時的な解離状態があった可能性や、祖母らへの犯行へ妄想が影響した可能性も指摘された。一方、鑑定医は、妄想によってすべての行動を強制され、自分の意思が失われていたとまでは述べていなかった。

控訴審も完全責任能力を認定

福岡高裁宮崎支部は、新たな精神鑑定を踏まえても、岩倉被告の完全責任能力に合理的な疑いは生じないと判断した。父親の殺害では、祖母への暴行後に父親と会話し、救急車を呼ぶかどうかなどの状況を理解していた。祖母への犯行も、父親が死亡したことへの怒りや以前からの悪感情によって説明できるとしている。

孝子さんと訓子さんについては、妄想の影響が強まる前に殺害を決意していたと判断された。後藤さんに対しては、警察が到着する前に殺害しようと考え、室内へ誘い込むなど、比較的冷静に行動していたと認定している。精神障害が犯行の背景にあったとしても、その影響は軽微であり、行動を制御する能力は著しく低下していなかったという判断である。

2025年3月、福岡高裁宮崎支部が控訴棄却

2025年3月13日、福岡高裁宮崎支部は弁護側の控訴を棄却した。判決は、祖母へ激しい暴行を加え、祖母を助けようとした父親を殺害した後、祖母も殺害したと指摘した。さらに、犯行を隠すため遺体を埋め、数日後には安否確認へ来た3人を次々と殺害している。

被害者5人に命を奪われるほどの落ち度はなく、身勝手な理由による結果は極めて重大と評価された。各犯行に事前の周到な計画性がなかったこと、前科がなかったこと、精神障害を抱えていたことも考慮されている。それでも、5人を殺害した責任は極めて重く、死刑を選択した一審判決はやむを得ないと結論付けた。

弁護側が最高裁へ即日上告

福岡高裁宮崎支部の控訴棄却判決に対し、弁護側は同日、最高裁へ上告した。そのため、岩倉被告の刑事裁判は現在も終了していない。最高裁では、責任能力の認定や死刑制度に関する主張などが審理対象になるとみられる。

現在も、最高裁が上告を棄却したとの公表は確認されていない。岩倉被告は死刑判決を受けた被告人ですが、死刑確定者ではない。

「二審も死刑」と「死刑確定」の違い

一審と控訴審の両方で死刑が維持されても、上告中であれば刑は確定していない。本事件では、鹿児島地裁が死刑を言い渡し、福岡高裁宮崎支部が控訴を棄却した。しかし、弁護側が最高裁へ上告したため、控訴審判決は最終的な確定判決ではない。

最高裁が上告を棄却し、判決訂正の申し立てなどの手続きが終了した段階で、初めて死刑が確定する。現在の段階で、岩倉被告を死刑確定者や死刑囚と表現するのは正確ではない。

本事件を精神障害だけで説明できない理由

本事件では、妄想性障害や統合失調症という診断が大きく報道された。一方、裁判所は診断名だけでなく、被害者ごとの犯行動機と、実行前後の具体的な行動を検討している。岩倉被告は、父親と祖母の遺体を運び、発見されにくい場所へ埋めた。

安否確認に来た人へ虚偽の説明をし、後藤さんが通報していると判断すると、警察が来る前に殺害しようとしている。こうした行動から、裁判所は違法性を理解し、犯行発覚を避ける判断能力が残っていたと認定した。精神障害の有無を検証することは必要ですが、同じ診断を持つ人々を危険視することとは異なる。

安否確認をする人まで被害者となった事件

本事件では、最初の2人が行方不明となった後、その安否を確かめようとした人々が次々と殺害された。孝子さんと訓子さんは、親族から頼まれて住宅を訪れた。後藤さんも、知人の家族を心配して様子を見に行っただけだった。

重大事件の可能性がある状況で一般の人へ安否確認を頼むことには、危険が伴う場合がある。暴力や犯罪の疑いがある場合は、家族や近隣住民だけで住宅へ入らず、警察へ相談することが重要である。ただし、事件当時の関係者が、内部で5人を殺害する人物が待ち構えていると予測することは困難だった。

鹿児島県日置市5人殺害事件の主な時系列

  • 2018年3月31日から4月1日:岩倉被告が父親と祖母を殺害
  • その後:父親と祖母の遺体を日置市内の空き地へ埋める
  • 4月4日:父親が勤務先を無断欠勤
  • 4月6日午前:人材センター職員が住宅を訪れ、岩倉被告から父親は不在と説明される
  • 同日午後:安否確認に訪れた岩倉孝子さんと坂口訓子さんを殺害
  • 同日:続いて住宅を訪れた後藤広幸さんを殺害
  • 午後3時45分ごろ:警察が住宅内で3人を発見
  • 午後6時55分ごろ:警察が歩いていた岩倉被告を発見し任意同行
  • 4月7日:後藤さんへの殺人容疑で逮捕
  • 4月8日:供述に基づき父親と祖母の遺体を発見
  • 4月28日:父親と祖母への殺人容疑で再逮捕
  • 5月19日:孝子さんと訓子さんへの殺人容疑で再逮捕
  • 6月以降:約7カ月半にわたり鑑定留置
  • 2019年1月23日:殺人と死体遺棄の罪で起訴
  • 2020年11月18日:鹿児島地裁で裁判員裁判の初公判
  • 12月11日:鹿児島地裁が死刑判決
  • 同日:弁護側が福岡高裁宮崎支部へ控訴
  • 2025年3月13日:福岡高裁宮崎支部が控訴を棄却
  • 同日:弁護側が最高裁へ上告
  • 現在:最高裁に上告中で、死刑判決は未確定

現在の状況|最高裁で上告審が継続

現在も、岩倉知広被告の裁判は最高裁に係属している。一審と控訴審はいずれも、5人への殺人と父親・祖母への死体遺棄を認定した。また、岩倉被告に精神障害があった可能性を認めながら、犯行時には完全な刑事責任能力があったと判断している。

控訴審は死刑を維持しましたが、上告審の判断が出ていないため、刑は確定していない。今後、最高裁が上告を棄却すれば、所定の手続きを経て死刑が確定する可能性がある。現在の正確な法的立場は、二審で死刑判決を受け、最高裁へ上告している被告人である。

鹿児島県日置市5人殺害事件が残したもの

鹿児島県日置市5人殺害事件では、親族間の口論から始まった暴力が、6日間で5人の殺害へ拡大した。父親と祖母が殺害され、遺体を埋められた後、異変を心配して訪れた3人も命を奪われた。裁判では精神鑑定の結果が分かれ、岩倉被告が自らの行動を制御できたかが長期にわたって審理されている。

一審と控訴審は、精神障害の影響を完全には否定しなかった。それでも、被害者ごとに殺害を決意し、遺体を隠し、犯行発覚を防ごうとした行動から、完全責任能力を認定している。5人の被害者は、岩倉被告が抱えていた怒りや妄想によって、命を奪われる理由のない人々だった。

最高裁の判断はまだ示されていない。死刑が確定した事件として扱わず、今後の上告審の結論を正確に記録する必要がある。

関連事件

同じテーマの書籍を探す

この事件に関連するテーマから、書籍・資料をまとめて確認できます。