ゲストハウス連続性的暴行事件|武内俊晴被告が女性10人を被害・懲役26年判決

公開日 2026年6月25日
最終更新 2026年7月31日
カテゴリー 2020年代 性犯罪 有期刑

ゲストハウス連続性的暴行事件は、岡山県里庄町の宿泊施設で、経営者の武内俊晴被告が女性客らに睡眠作用のある薬物を飲ませ、性的暴行やわいせつ行為を繰り返した事件である。弁護側は控訴しましたが、広島高裁岡山支部は2026年3月25日、一審判決を支持して控訴を棄却。現在も公表されている最新の司法判断は、この控訴審判決である。

POINT
この記事でわかること
  • 里庄町のゲストハウスで起きた連続性犯罪の経緯
  • 睡眠作用のある薬物を使った犯行の手口
  • 女性客の相談から事件が発覚した流れ
  • 性的被害9人と盗撮被害1人の起訴内容
  • 責任能力をめぐる弁護側と裁判所の判断
  • 懲役26年判決と現在の裁判状況
項目内容
一般的な呼称ゲストハウス連続性的暴行事件、里庄町ゲストハウス事件
主な犯行期間2018年9月ごろ〜2022年6月
発生場所岡山県浅口郡里庄町のゲストハウス
被告人武内俊晴
事件当時の立場ゲストハウス経営者
被害者女性10人
性的暴行などの被害女性9人
盗撮被害女性1人
主な罪名準強制性交等、準強制わいせつ、準強制わいせつ未遂、岡山県迷惑行為防止条例違反など
最初の逮捕2022年9月20日
捜査終結2023年5月、最後の追送検
検察側の求刑懲役28年
一審判決2025年9月24日、岡山地裁が懲役26年
控訴審判決2026年3月25日、広島高裁岡山支部が控訴棄却
現在高裁が懲役26年を維持。上告の有無を明示した公表情報は確認されていない

古民家を利用したゲストハウスで繰り返された犯行

武内被告は、岡山県里庄町で古民家を改装したゲストハウスを経営していた。宿泊予約サイトには、経営者と宿泊客が一緒に食事や酒を楽しむ、交流型の施設として紹介されていた。女性が一人で宿泊した際にも、経営者と同じ空間で飲食する機会があったとされている。武内被告はその立場を利用し、女性客に酒やカクテルなどを提供。飲み物へ睡眠作用のある薬物を混ぜ、意識を失わせたり、抵抗や判断が困難になったりした状態で性的行為に及んだ。

宿泊施設の経営者として寄せられた信頼が、被害者を無防備な状態へ置くために悪用された事件だった。

女性9人への性的暴行・わいせつ行為

裁判で認定された性的被害者は9人である。被害者の多くは、酒を飲んでいる途中から急激に意識が薄れ、翌朝までの記憶を失っていた。目を覚ました後に身体の異変を感じても、その間に何が起きたのかを本人が確認することは困難である。薬物などによって意識を失わせ、抵抗できない状態を利用して性的行為をすることは、当時の刑法では準強制性交等罪や準強制わいせつ罪に当たる。

被害者が大声を出さなかったことや、酒を飲むことに同意したことは、性的行為へ同意したことを意味しない。意識や判断能力を奪われた状態では、自由な意思に基づく同意は成立しない。

浴室の脱衣所にカメラを設置して盗撮

性的暴行などとは別に、女性客1人への盗撮も起訴対象となった。武内被告はゲストハウスの浴室脱衣所に撮影機器を設置し、利用していた女性の裸を無断で撮影したと認定されている。宿泊客にとって、浴室や脱衣所は他人から見られないことを前提とする空間である。その場所へ施設経営者が撮影機器を設置した行為は、利用者のプライバシーと尊厳を根本から侵害するものだった。

事件発覚のきっかけは女性客の体調不良

長期間にわたる犯行が表面化したきっかけは、2022年3月に宿泊した女性からの相談だった。女性は宿泊中に飲酒した後、記憶を失い、翌朝には嘔吐するなどの体調不良があったとして警察へ相談した。検査では、本人に服用した認識のない薬物が体内から確認されている。警察がゲストハウスや武内被告の行動を調べると、過去に宿泊した別の女性にも同じような記憶の欠落や身体の異変があったことが判明した。

被害相談を一件だけの出来事として終わらせず、過去の宿泊客や証拠を調べたことで、複数年にわたる連続事件の全体像が明らかになっていく。

2022年9月に最初の逮捕、被害者は10人へ

岡山県警は2022年9月20日、2019年8月に宿泊した30代女性へ薬物を飲ませ、性的暴行を加えた疑いで武内被告を逮捕した。その後も別の宿泊客への事件が相次いで判明し、武内被告は準強制性交等の容疑などで再逮捕を重ねる。2023年5月には、女性2人に対する準強制わいせつ未遂や盗撮の疑いで追送検され、一連の捜査が終了した。

最終的に裁判で扱われた被害者は10人。薬物を使用した性的暴行などの被害者が9人、盗撮被害者が1人と整理されている。

裁判では責任能力が争点に

刑事裁判で武内被告側は、精神疾患の影響によって、犯行当時は善悪を判断し、行動を制御する能力を失っていたとして無罪を主張した。武内被告本人は「黒い影から命令された」といった趣旨の説明も行っている。しかし岡山地裁は、女性を選び、飲み物へ薬物を入れ、意識の状態を確認しながら犯行に及ぶという行動には、一貫した目的と計画性があると判断した。

精神状態によって責任能力が失われていたとは認めず、完全な刑事責任能力があったと結論づけている。

岡山地裁が懲役26年|「悪質極まりない犯行」

2025年9月24日、岡山地裁は武内俊晴被告に懲役26年を言い渡した。検察側の求刑は懲役28年だった。判決は、睡眠作用のある薬物を使用し、宿泊客が抵抗できない状態を意図的に作った手口を計画的で狡猾と評価した。さらに、施設を信頼して宿泊した女性を次々と被害に遭わせた点について、被害者の尊厳を無視した悪質極まりない犯行と非難している。

被害者が10人に及ぶこと、数年間にわたり同じ手口を繰り返したこと、十分な反省が認められないことも、長期の実刑判決につながった。

広島高裁岡山支部が控訴を棄却

弁護側は、責任能力に関する判断や量刑が重すぎることなどを理由に控訴した。2026年3月25日、広島高裁岡山支部は弁護側の主張を退け、岡山地裁の懲役26年判決を維持した。高裁も、武内被告の責任能力に問題はなく、犯行へ向き合う反省の態度も認められないと判断している。

現在も確認できる最新の裁判結果は、この控訴棄却判決である。最高裁への上告や刑の確定を明示した公表情報はないため、現段階では高裁で懲役26年が維持されたとするのが正確である。

事件が残したもの|宿泊施設への信頼を利用した性暴力

被害女性たちは、施設の経営者と一緒に酒を飲んだことや、一人でゲストハウスを利用したことによって被害の責任を負うものではない。宿泊客には、経営者が安全を守り、飲食物や個人空間へ危害を加えないという当然の信頼がある。武内被告は、その信頼と宿泊施設内での立場を利用した。

薬物を使った性暴力では、被害者本人の記憶が途切れているため、何が起きたのかを説明できず、自分を責めてしまうこともある。体調不良や不自然な記憶の欠落を訴えた際、早期に検査や証拠保全へつなげることが重要である。宿泊客の安全を守るべき経営者が、施設そのものを犯行場所として繰り返し利用した。

ゲストハウス連続性的暴行事件は、薬物を使った性犯罪への捜査対応だけでなく、小規模宿泊施設の安全管理や被害相談を共有する仕組みの必要性を示した事件である。

控訴審は責任能力と量刑に関する主張を退けた

弁護側は控訴審で、事実認定、訴訟手続き、量刑などに問題があると主張した。広島高裁岡山支部は2026年3月25日、主張に理由はないとして控訴を棄却し、懲役26年とした一審判決を維持した。一審で問題となったのは、女性9人への性的暴行・わいせつ行為と、別の女性1人への盗撮である。施設の交流機会や飲食物を提供する立場が犯行に利用され、複数年にわたり被害が重なった点が量刑で重く扱われた。

控訴棄却後に上告が行われたか、最高裁でどのような判断が出たかについては、確実な公表資料に基づいて追記する必要がある。控訴審判決だけで刑の確定を断定しない。

ゲストハウス連続性的暴行事件で確認された追加経過

起訴対象となった被害者は女性10人。このうち9人に対して性的暴行やわいせつ行為などを行い、別の1人を浴室の脱衣所で盗撮したと認定された。武内被告は、宿泊客と酒を飲むという施設の交流スタイルを利用し、薬物を混ぜた飲み物を提供。意識や判断力を失った女性を繰り返し被害に遭わせていた。

岡山地裁は2025年9月24日、犯行を「悪質極まりない」と非難し、求刑懲役28年に対して懲役26年を言い渡した。

岡山県里庄町のゲストハウスで、経営者の武内俊晴被告が女性客らへ睡眠作用のある薬物を飲ませ、性的暴行やわいせつ行為を繰り返した事件である。9人が性的暴行やわいせつ行為などの被害を受け、1人が脱衣所で盗撮された。2022年3月に宿泊した女性が、記憶の欠落や嘔吐などの体調不良を警察へ相談し、体内から身に覚えのない薬物が確認されたことが捜査のきっかけとなった。

捜査段階では黙秘や否認を続け、裁判では精神疾患の影響で責任能力がなかったと主張した。2025年9月24日、岡山地裁が懲役26年を言い渡した。2026年3月25日、広島高裁岡山支部も一審判決を支持し、弁護側の控訴を棄却している。現在も公表されている最新の判断は、高裁による控訴棄却である。

上告の有無や刑の確定を明示した情報は確認されていないため、確定判決とは断定できない。

捜査の端緒となったのは、2022年に宿泊した女性が記憶の欠落や体調不良を警察へ相談し、体内から身に覚えのない薬物が確認されたことだった。捜査はほかの宿泊客へ広がり、裁判では女性10人への性犯罪や盗撮が審理された。

岡山地裁は2025年9月に懲役26年を言い渡し、2026年3月には広島高裁岡山支部が控訴を棄却した。公表資料から上告の有無や刑の確定までは確認できないため、現在状況は高裁判決の段階として記録する。

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